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2014年5月 1日 (木)

メーデー前夜祭で思ったこと。

「メーデー」という労働者の祭典。wikiの冒頭には「労働者による権利要求のための統一行動日」となっています。
毎年5月1日は、全国各地で労働組合が集まって労働環境改善を訴える集会やデモ行進をしています。
ウチの劇団は有限会社なので、労働組合があります。メーデーに向かう勉強会として、4月の30日は前夜祭が行われます。

今年の勉強会は「自衛隊協力映画の急増を考える」というもの。
映画人9条の回で公演した模様をDVDで観る会でした。

『自衛隊・防衛省が広報活動のために製作に協力している映画』を指すのだそうです。
近年では「永遠の0」「名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ)」「図書館戦争」などで、防衛省が公に協力して作られた映画だと言われています。

自衛隊がドラマや映画に協力するのは「広報活動」にあたります。
ネット上にPDFファイルがあったので、そこから抜粋します。
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【防衛省の広報活動に関する訓令】
(部外製作映画に対する協力)
第13条 実施担当官は、部外の製作に係る映画に対する協力の要請を受けた場合には、当該映画が広報上相当の効果があり、かつ、他の業務に著しい支障を及ぼさないと認められるときに限り、防衛大臣の承認を得て所要の協力を行なうことができる。
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「広報活動」である以上、作中で「自衛隊」の名を冠した組織が不道徳であったり弱かったりしてはいけない。そこで、シナリオや演出にある程度の「干渉・介入」が入ったりもします。

実例として挙げられたのは平成「ガメラ」シリーズでした。
自衛隊出動に際して国会審議がはかられ、総理大臣のゴーサインが出る。
「文民統制」の印象を強くアピールするシーンが、しつこい程に描写されている。

講演では、制作費を安く上げようとする作り手側にも問題があると話題が変わりました。
少しでも安く映画を作ろうとし、同時にリアルな映像を求めていて、そうすると自衛隊の協力が欲しくてたまらない。
設定やシナリオを変えても自衛隊に協力してほしいという要求を持っているのは、むしろ製作側なのではないか。

漫画・コミック・ゲームなど「コンテンツビジネス」の定義から、これらに加えて映画や演劇も商品として扱われることになりました。
それに伴って作品の質やテーマ性はどんどん希薄になっていないか、それがとても危惧されます。

そして、商品化され経済の輪に紛れてしまったこれらには、政治的な意図の入り込む隙間を同時に生んでしまいました。

伝えたい思いに牽引して「望まぬメッセージ」が差し込まれたコンテンツ達。
この事態をどう考えるか、答えはまだ出ません。

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