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2014年5月 4日 (日)

雪の女王と氷の魔王

「アナと雪の女王」を観て来ました。
3Dアニメはピクサー作品以外だとダイナソー以来です。
雪や雲の描写が本当に細かくて実写を見ているような感覚でとても美しかったです。

以下ネタバレになります。御注意ください。

メディアが紹介する「アナ雪」の魅力はダブルヒロインだと言います。
原作では登場しないお姉さんのエルサ。そもそも原作ではアナは王女ではなく普通の町人の娘です。生まれながらに不思議な力を持つエルサは、王城を飛び出して初めて「自由に生きる事」を感じ、雪の女王でもある彼女も物語の主人公だという印象を与えます。

でも、それ以上にこの作品が画期的だと思ったのは、「真実の愛」の提示です。
ディズニー作品、特にプリンセスが登場する作品の多くは、ヒロインを助けるヒーローの口付けで解決するものが多く、「アナ雪」の中でもそれはキーワードとして扱われます。

アナにかけられた呪いは、愛するものの「真実の愛」によって解かれる。
そこで婚約をしたハンス王子の元へ送り届けるためにクリストフ達は急ぎ城へと帰るのですが。
アナを融かしたのはエルサの「家族を思う愛」でした。

タイトルで「氷魔王」としたのは、今劇団で扱っている「おさな星のうたたね」に登場する氷魔王ヒョウヒョウの事。
この作品に関わってるせいか、冒頭の氷を削りだすシーンから僕には「うたたね」を彷彿せずにいられませんでした。

ママ星から地球にやってきたヒョウヒョウは、おさな星を氷の玉にするために、世界のあちこちをカチンコチンにします。そのママ星では暑さがはびこって、カラカラに乾いてしまっているのですが。
ヒョウヒョウの魔力を融かしたのも、特別な力ではなく「子守唄=家族を思う愛」です。

何故ヒョウヒョウがママ星を捨て、おさな星にやってきたのか、それは本編では描かれない設定です。
でも、「アナ雪」を通してみる事でより話を深く理解することが出来そうな気がしました。

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